苺ミルクコーヒー 2017-05-27 22:10:36 |
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【起】-神々の怒りと反対者-
そうして、時間が過ぎたある日のこと。オリュンポス山の集会所にて、天空神のゼウスが怒りを露にした。
「最近、人間が空にまで進出してきた。戦闘機だのミサイルだのと作り出しては、どんぱちどんぱち、派手にやらかし迷惑だ」
ゼウスの妻であるヘラも同意した。
「うるさくて眠れやしません」
これに他の神々も同意した。
海の神ポセイドン
「奴等は海でも大騒ぎだ」
大地の神デメテル
「大地もそうよ。汚される。それに作物を実らせても無駄にされる」
芸術と狩猟の双子神
アポロンとアルテミス
「今の人間の世界は下品で低俗なことばかりだよな」
「山も荒らされています。獣たちは無駄に殺生されるし、もう嫌よ」
美の神アフロディーテ
「人間たちの世界には、もう美しいものなんてありませんね」
鍛冶の神ヘパイストス
「だったら、もういっそ、武器を使ってこちらからも攻め込んでやったらどうだ」
野蛮な戦神アレス
「そりゃ良い。滅ぼしてやろう!」
知的な戦神アテナ
「現状がこうでは仕方がないわね」
神々
「戦争だ!戦争だ!」
しかし、この流れに伝令の神であるヘルメスと、酒の神のバッコスは反対した。特にバッコスは、元々人間たちと親しい神だったので反対する気持ちも強かった。
「何も滅ぼすことはないんじゃないか」
「話し合いから始めようよ」
だが、怒りに駆られ、我も忘れぬばかりな他の神々は聞く耳を持たなかった。神々の話し合いは、近々、人間界に進軍しよう、ということでまとまってしまった。
悲しんだバッコスは「せめてこのことを人間たちに伝えて、事前に警告を促そう」とヘルメスに提案をし、快諾したヘルメスとともに、天空の馬車に乗り、オリュンポス山から人間の世界へと降り立とうとした。
ところが、伝令の神であるヘルメスはともかく、バッコスは天空の馬車に乗りなれていなかったので、その道中に車から転落してしまう。
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