青髭 2017-05-03 23:03:42 |
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化物めが……これ以上、貴様の好きにさせてたまるか……っ!
(彼女がこちらを気遣うように伸ばしかけた滑らかな白い手に一瞬硬直するが、命令に従いその手を引っ込め廊下の奥へと走り出したのを見てほっと安堵すると同時に、言いようのない口惜しさのようなものが胸の片隅をちらりと過ぎる。その思いもよらぬ感覚に戸惑い、蓋をするようにして頭を振り意識を切り替えると、痛む足で立ち上がって剣を抜き放ち、階段を転がり落ちるように降りてきた異形の怪物を睨み据え、ドスの効いた声で一言。叫び声をあげて放たれた鞭のような触手を一閃で薙ぎ払い、魔力の塗られた刃でその身体を裂けば怪物が激痛のあまり即座に後退して咆哮し、自分はその隙にジュリアが務めを果たしたか横目でちらりと確認し。見れば彼女は既に部屋に入り込み、慣れぬ猟銃を勇敢に構えながら自分の名を呼んでいる。その姿にまたも胸を揺さぶられながら、再び迫ってきた怪物にひと太刀を入れ身を翻せば、やや伸びた青黒い髪を靡かせながら部屋へとひた走り、「ジュリア!」──名を呼びながら彼女を抱きかかえるようにして扉の中へ転がり込み。
瞬時に轟音を立てて固く閉ざされた鉄の扉、その向こうで野卑な怪物に成り果てた怪物が怒りの声をあげて体当たりをしているが、その音はどこか鈍く遠く聞こえ、少なくとも優に1時間は稼げることが、これまでの悪魔退治の経験から容易にわかる。故にしばらくそのまま肩で息をしていたものの、ジュリアを抱きしめたままでいたことに気づくや自分自身に驚愕してぱっと離れ、彼女よりふた周りも大柄かつ歳上でありながら気まずさに狼狽えながら、顔を逸らしたまま彼女に尋ね)
……ジュリア、お前は何故……逃げなかった。チャンスはあったはずだろう。俺が来た時、階段を飛び降りた時、そして今──何故、自分が逃げて生き延びることを優先しなかった? 俺を何故、助けようとした……?
(/お返事が遅れてしまいすみませんでした! リアルとの折り合いをつけつつ3日以内には返すように致しますが、もしも遅いということでしたら遠慮なくお伝えくださいませ。
恐れ入ります、ありがとうございます! こちらは髪及び顎髭を青みがかった黒、瞳は金色とさせていただきました。ああ、同じお気持ちのようでよかった……本当にふたりがこれから仲を深めていく過程に似て、こちらもとても楽しいです……!
畏まりました。それでは、特に火急の新たな打ち合わせがない場合、背後は一旦失礼します。また何かありましたら、いつでもお願い致します!)
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