_ 2017-04-13 14:11:19 |
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ただいまァ……
( 帰宅した時には、玄関の置き時計は1時を指していた。廊下の電気も、リビングの電気も点いてない。それはそうか、と溜息を吐いて寝室の扉を開き。一人で眠るときには部屋が明るくないと眠れないと笑いながら話していた通り、一室だけぽっかりと明るいその場所に、ベッドに横になって寝息を立てる男が一人。「おーい、風邪引くよ」辛うじて腹の部分だけタオルケットを掛けている状態で、腕も足も大の字に放り出されていた。気持ちよさそうな寝顔を崩してしまうのは申し訳ないとは思うが、このままじゃ俺の寝る場所もない。ギシ、とスプリングの軋む音を立てて、相手へ馬乗りになるようにベッドへ上がり。そのまま顔を近づけると、少し窮屈そうな表情で顔を横へずらす。睡眠という本能と無意識の世界に干渉できたと思うと、つい口元が緩んでしまい。「ねェ、おーきて」起こす気があるのか無いのか、自分でもいまいち分からない小さな声で耳元に口を近づけて )
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