フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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(現実味のない空間、だが肌に伝わる風は冷気を纏い指先の温度を奪っていく。夢心地も一瞬で霧散するというもの。突如として見知らぬ場所に来たことで近頃倶楽部で流行っていたクスリでも盛られていよいよ頭がおかしくなってしまったか…そんな心配もしていたが、どうやら違うらしい。知らずつめていた息を吐き出したとき、香りの種類が変わった。噎せ返るほど濃密だった薔薇の香りは変質して、種々の芳香が入り混じり調和された空間は花の鳥籠に囲われてしまったかのようで。流れてくる空気の方向へ窺い見るように伏せた睫毛の奥から視線を送る。その先には可憐な面持ちの青年がいた。警戒心を抱かせないような雰囲気に人好きのする笑顔、どれも記憶にはないもの。彼と向き合い、「御機嫌よう」と挨拶を述べてから、スカートの裾を摘んで膝を折り曲げお辞儀を。どうやら、想像の遥か上を行く事態にこの身は投じられたらしい。彼の服装からして、見たことのない技法を用いられており、この薔薇園の様式も知らぬもの。「ねえ、アナタ。先程、アリスと仰ったけど、何方か探されてるのかしら?ああ、でもそのアリスさんとやらを探す前に、少しあたくしにアナタの時間を下さらない?そうねえ…、ここでは落ち着いてお話も出来ないわ。あたくし、何処かゆっくり出来るところへ連れていってほしいわ」垂れた目尻が優しげな彼の青い双眸を見つめ、殊更にゆっくりと微笑んでは、さも当然とばかりに手の甲を上に向けて片手を差し出すと、エスコートを所望して)
(/お迎えしてくださり有難う御座います…!途中で扱い難かったり地雷を踏んでしまうようなことがあれば遠慮せず仰ってくださいませ!また、安定するまでロルがブレブレでお目汚しするかと思いますが、気長に付き合って下さると幸いですっ/蹴り可)
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