フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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(フラミンゴと出掛けてから数日。彼の話では本日、件の彼と出会えるよう。まだかまだか、とソワソワしながら待つ事幾許か、出迎えに来たのはこのメルヘンな世界に似合いの目にも鮮やかな色を纏った鳥。案内されるままに森の中を進み、軈て拓けた先に見えたのは一つの屋敷。庭先には何やら楽しそうな名残を残したお茶会の跡が。それを横目に今日の目的を達成するべく、玄関先へと赴く。出迎えてくれた彼はフラミンゴが目を輝かせるだけはある、ハイセンスな人物で。キラキラと興味深げに眺めてはつい「ごっつカッコエエ!」と素直な感想を。求められた握手にハッと我に返っては照れ笑いしつつ、気負う事なく握手を返し。きゅ、と手を握っては「今日は宜しゅう頼んます。ファンって呼んでェや。ふーちゃんのお嫁さんやっとります」冗談交じりの自己紹介を行う。求められた仕事内容は何とも面白そうな内容。任せろ、と言わんばかりに大きく頷き作った拳でトンと胸を叩き。モデルとなれば何かポーズを取らなければいけないのか。乏しい想像力の中で思い付くのはそんなもの。「もちろん、任せてェや。どんなポーズがええやろかァ」乗り気な様子でその場で2.3ポーズを取ってみるあたり落ち着きない子供そのもの。仕事場に案内される中、不意に聞こえたのは褒め言葉。正しく本日自慢したかった事柄に運良く触れて貰えては、タタッと彼の横へ駆け寄り、桃色に染められた三つ編みを掲げて見せ。「やろ?ふーちゃんに染めてもらってん!ふーちゃんみたいに綺麗な色やわァ」相手に見せ付けている筈がいつの間にかうっとりと自分が見惚れてしまうのは、惚気の一種か)
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