フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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(見る見る林檎のように頬を赤く染めていく彼の表情の変化が楽しく、愛想のない返答もその変容だけで台無しで。似た者同士なのか、そんな態度を取られれば益々構って欲しい気持ちは高まり、意地の悪い餓鬼大将の様な笑みが口元を緩めるばかり。振り払われた手を今度は肩にそっと置き、背けられた視線を良いことに、隙をついて耳元へ”ふっ”と吐息を吹き掛けながら「家帰って確認してる所、ドドッチに見られてもええのん?」言葉の裏には彼が今ここで確認して言葉をくれなければ、もう一人の同居人にフラミンゴから付けられた経緯を赤裸々に告げ、彼の代わりに確認してもらうかもしれない、という意味を暗に含め。浴室の扉を開いた先、案の定早速とばかりに準備をしてくれている相手の姿が目に入っては溢れる笑いが抑えられず、軽く両方の肩を揺らし。”はーい”と良い子ちゃんの返事を返し、促されるままに椅子に座る。彼にはいつも髪を褒めて貰っている気がする。勿体無い、等とんでもない。髪を取りまとめてくれている邪魔をする訳にもいかず、首を振って否定する事はないものの、彼の言葉に被さるように声をあげ。「嫌やわァ、今からもっと綺麗になんねんでェ?ふーちゃんと俺ん色が混ざるって、めっちゃ素敵やない?」ニンマリ細めた瞳で伺うように斜め上の彼に視線くれては、まるで二人だけの秘密、共有物だ、と大切そうにそっと囁きを。体の前面に設置されている鏡で、己の一部が彼の色に侵食されていく様子を食い入る様に見。その行為が終わるのを今か今かとと待ち侘びる。「わァ、ふーちゃん見て!染まっていってるでェ」はしゃいだように明るい歓声を上げては、ブラブラとその気持ちのままに足を動かし)
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