フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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(怖い、怖い、と年甲斐も無く返事一つを恐ろしく思ってしまうほどサヨウナラと見送れる簡単さは欠片も無い。永久にも思えた間が背に感じる熱を共に安堵に姿を変えると結局は身勝手な感情のままに、彼が己を選んでくれた事実を心底嬉しいものと思ってしまい。家族のいる場へ戻れるかもしれない蜘蛛の糸を自らの意志で断ち切るのがどれ程まで辛い決断なのか、それは震える身体や声が全てを物語っている。震える身体を力強くグイッと抱き寄せれば己の胸の内へ彼を包むように閉じ込めて、その際に光を受けながら波打つ綺麗な白色に心を惹かれつつ目一杯に己へ抱き締め顔を寄せ。「戻れなくなっちまっても、もー知らねぇからな」今の一度のチャンスだって己からすれば最大に勇気を振り絞ったのだ、狡い己を自己分析すればきっと彼が戻りたいと願ったところでもう手は貸せない。身勝手で自分本位、そんな己の事を彼はどう解釈するだろう。頬を寄せるように顔を近づければ鼻孔を擽る彼の香りに、当てられて「お前が思ってる以上に、___俺はお前の事が好きなんだヨ」覚えるのは確かな羞恥、気恥ずかしさから声は上ずり目元に熱を集めてしまう。それでも伝えなければ後悔するとその一心で、彼を思うだけで自分とは優しい人かもしれないと錯覚を覚える気のままに口角を持ち上げ薄らと笑みを浮かべて)
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