Shall We Dreaming ？ / 非募集

フラミンゴみたいな偏食はこの国でも珍しいから気にしないでいいよ(同居人二人の事まで気にして貰えばさして考える事なく好き嫌いが無いことを分かり易くする為に良い例題であるフラミンゴの名前を上げて。話が通ればラッキーとばかり、通らない事の可能性を多くに見ていたこの提案が思っていた以上に簡単に通り、それどころか彼女が乗り気に日付決定まで次々と決まってしまうと現実味が薄いままに楽しみな気持ちは重なって「いつでも良いよ、君が暇な時で。――あ、でも、もし君の他にも人が増えるなら前以て教えて欲しいな。ウチの持て成したがりが張り切るからさ」然し此処まで話が進むと遊園地に居るコミュニケーション取りたがりの鳥が黙っているとは思えずに、彼女の他に兄弟も来るのかもしれない。兄が来るなら恋人のフラミンゴも、仲が良いなら双子に話が漏れるのも想像がつくし其処から友人の猫にも、と木の枝のように広がる人脈が容易く想像できて一応と言う様子でそれを頼み。頬を突きながら見た目と中身に生じる相違の代表とでも言う扱いを受けると心外だと言う様子でシッシと頬に触れる彼女の手を払い「じゃぁ、僕も言わせて貰うけど……君も大概、黙ってれば綺麗なのに喋れば喋るほど不細工になる」ツンツンと今されていた仕返しを同じ動きで行って「今度朝から晩まで丸一日喋らないで過ごしてみなよ、モテてモテて大変になるさ」貶しているのか褒めているのか、最後には得意げに口角を持ち上げ言い切って。完璧なる度の過ぎた悪戯として顔にサインを書いたのだから、戻って来る反応と言えば怒っているか拗ねてしまうか、キイキイと文句の一つや二つ投げられるのかも。と想定していた真逆の反応に少なかれ意表を突かれたと瞳を丸くし、無邪気な反応に自分ばかり意地悪みたいだと今更過ぎる事を思いながら「君の頭には随分綺麗な花畑が広がってるみたい」肩を竦めてヤレヤレと頭を揺らし、困ったねと顔に残るサインを覗き込み顔を寄せ。パチンと指先で弾くように頬のサインに一瞬触れてから「ばぁか、嫌がらせだよ」口では悪態を重ね意地悪にクスり、と笑い声を零し。早速顔のサインが帽子屋に見つけられると案の定叱咤の為の眼差しがチクチクと自身を貫き、そんな事一切気にしないとばかり叱咤の雰囲気は何処吹く風と澄まし顔を披露して。それ処か目の前のティーカップを指先でツーとなぞりながら「帽子屋みたいなお姉ちゃんが欲しかったんだって、さっきも言ってたんだ」と懸命に思いを伝えるその言葉に便乗し伝えて)

帽子屋：(彼女がアリスだと言う時点で当たり前に大事に扱わなければならないが、それ以上にこの国の住人の恋人の身内と特別枠の彼女は当然のように自分にとっても大事な訳で、そんな彼女にサインを悪戯で書いたとなればいっそクラリと意識が遠のいてしまいそうで。そんな心配は無用と嬉しそうにサインについて語る彼女を見れば絆される様に笑みを取り戻し「もし、今度なにか嫌な事されたり、されそうになったら直ぐに教えるのよ。アタシがそいつ成敗してあげるからね」楽しんでいるような彼女では自分の出番は無いかもしれない、それでも一応と言う様子で力強く笑みを浮かべて伝え。紅茶を各席に置いて回り終えた所で懸命に伝えられる彼女の思いにズキュンと心臓が撃ち抜かれると余りの可愛さに両手を口元に重ねて宛がい、止めを刺さんばかり三月兎から補足された情報を聞けば我慢が出来ず「アンタって本ト可愛い子。そんな風に言われたらアタシ嬉しすぎるじゃない」我慢できずに腕を伸ばしてムギュウっと抱きしめ、可愛い可愛いと頬を頭部に一度擦り寄せて「何でもあるよ、好きなのは何？無くってもアタシが直ぐに買ってあげる、ケーキは好き？チョコレート？ストロベリー？どっちもどうぞ、ほら、これも、」抱き締めていた腕を離せば取り分けに使う皿へプチケーキやマカロン、ジャムののったクッキーと多種のお菓子を載せて。"そうだ！"と声を残しては「とっておきのが有るからちょっと待っててね、」いそいそと屋敷に向かって直ぐに戻り「見た目は味気ないんだけど、凄い美味しいんだ。口に会えば良いな」と持ってきたのは個別に包まれる紅茶のパウンドケーキで、アハハと楽しそうに笑えば「これ、三月兎が大好きな奴なんだ。だから取られないように気を付けて」ハイ、どーぞ。と言葉を添えつつそれも一つずつ渡し)