フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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お眠りは眠り鼠、お茶会の会場で殆ど一日を寝て過ごしてるんだ。起きてる時に会えたらラッキーかな(唸り声と共に疑問に覆われたその人物の説明を行えば肩を僅か竦ませて「一度寝たら自分で起きるまで何したって起きないから困ったものだよ」呆れるような口ぶりで瞳を細めつつ一緒に住んで居たって中々交流が取れないその存在に小さく息を付き。目に焼き付けるとその言葉をそのまま表現するように丸く大きな瞳をそれこそ落としてしまうのではと心配になる程大きく見開いて何を見るのかと言えば自分の姿、そんな不思議な体験を笑うなと言う方が無茶な話で。そもそもアリスからお金を毟り取ろうなんて本気で思ってもおらずくすくす。と愉しげに笑い声を零しながら「嘘だよ。何でもかんでも信じるなんて人が良いのか馬鹿なのか、君こそ"悪いおじさん"に騙されるんじゃない?」まじまじなんて言葉じゃ留まらないほど、気を抜けば穴が開くんじゃと思わせる様な視線に耐え切れず彼女の額をイチド指ではじくようにデコピンをして「君、料理とか洗濯とか掃除って何か出来るのある?僕は君のモデルでも何でもやるから君は得意なのを何かしてよ」他の住人ならばアリスから何かを頼まれれば交換条件なんて付けずに喜んで応えるのかもしれないが、生憎と性悪兎にそれは出来ずデコピンの為に向けた手を引っ込めて。まさか耳一つでこんな風に喜ばれるなんて、と触られる間は不思議やら一周回って面白いやら年頃の女の子に撫でられるなんて犯罪みたいだとか誰かに見られでもすれば笑われてならないだろうこの行為に考えを巡らせて。それでも変なのは触れていた手が離れればそれを少なかれ寂しいと感じてしまったことで、弾ける笑顔が余りにも無邪気だったから不純な考えを巡らせたことに罪悪感を持ってしまい片手の甲を口元に宛がい顔を隠して"イエイエ"なんて空返事を行って。送り主を教えられれば直接的に仲が良い訳じゃ無いが共通の友人がいる事でその人物の人柄くらいは知っていて「ならきっと揺れる方が喜んでくれるね、……あぁ、でも、少しだらしないから少し大きめの造りの方が良いかも。折角プレゼントしたのに無くしたとか平気でやりそうだから」帽子を被っている姿が印象的な彼に納得と言った様子で前半を、後半は少し考える様に"ふむ。"と間を置いてから本人がいない所でも依然変わらずに意地悪を告げて。彼女が作業に入れば邪魔をしてしまわない様に口は慎み、自らもまた作業でもするようにクロッキー帳を広げて鉛筆を使いざかざかとデッサンを、どれ程時間が経過したのか分からないが作業に一区切りが付いた様子の彼女を見れば、そのタイミングにて顔周りに被さる髪がクリップにて邪魔にならない様に纏められていて、思い掛けない事に動きが止り瞬き一つがやっとで髪に付けられたヘアクリップを指でなぞり「――なにこれ、プレゼント?」飾が取れてしまわないように一度髪から外して自身の好きな色合いで纏められるクリップを見詰めつつ問いかけて、落としていた視線を上げれば「ありがと、使わせてもらうよ」再び髪を留めれば自身が描いていたクロッキーを一枚破り、「何真剣に作ってるのかと思ったら、自分のじゃないんだ。――こんな顔してたよ」キラキラと輝く装飾品やチャームを目の前にして真剣に作った品が今出会ったばかりの男への気遣いだとは、何度も思ったがやはり目の前のこの子は少し変わっているらしい。なんて失礼な考えを頭に浮かべつつ、それでもだからこそ接していて気が楽だと自覚もしており、今しがた鉛筆を動かし描いていた彼女の似顔絵を"ほら"なんて声を共に目の前に置いて)
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