フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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優しくて可愛いなんて初めて、――いやドードーからしか聞いたことないや(矢張り印象に相違が有ると察すれば過去に前向きな印象など彼の同居人からしか聞いたことが無く、寧ろその同居人とは誰に対しても悪い印象を持たずに可愛がる性分の為に充てに等していなく。年ごろの彼女の恋話ならともかく、優先されるのは己の話と言う現状に少し変な感じを抱きつつも己にとっては何よりもと言うような作品優先を彼女も又願ってくれていると言うのが嬉しくてすん。と短く鼻で息を吸い込んでから「僕と僕の作品に釣り合う人ね、出会えれば良いけど」さして思っていなさそうな気の無い声色で頭をスウと傾け綴り、「君は……どんな人が良いとかあるの?一緒にワーワーって楽しむような人?」矢張り話題の中心が自分と言うのは違和感で、頭を傾ければ尋ねかけるべく質問を投げかけて。視線は彼女の姿を捉えれば見た目だけは白い髪も合わさって人形の様な愛らしさと端正な近寄りがたさを持っていると思い、とは言え先ほどから見かける彼女とはそんな近寄りがたさを微塵とも感じさせない親しみやすさと明るい無邪気さが魅力に拍車を掛けているとお淑やかに関して考察する彼女を見つめ、表情がクルクルと変わる訳じゃないが目は口ほどに物を言うとよく言ったもので笑みを仄めかすように細めた目尻で「君って面白いね」時折紛れる女の子のアリスと言えば多くが凛と淑やかな人物が多かった為その意外性を素直に告げて。自らが男であり、それに年齢を重ねていると説いても引くことなくグイグイと親愛をするその様子に面白いコメディを見ている気分に至り、白衣のポケットに居れていた片手を取り出して、折角の髪型が乱れてしまわないように。美しさが損なわれてしまう事をしないように気を配りつつそっと触れて、自身の肩をゆする刺激にガタガタと振り回されない程度には確りと体が出来ていて「まぁ、――君の顔よりは別嬪さんかもね」頭部に触れる際に近づいた距離で真直ぐに見つめれば彼女の瞳に映る自分を見つけ自惚れ染みたそんな言葉を恥ずかしげもなく告げ、くすと息を吹き出せば触れていた指先を離し「まぁ、3年後には抜かれてるんだろうけど」今の幼さが残る容姿ですらこの魅力なのだ、数年後には洗練された美しさが彼女に付くのだろうと将来への期待を認め。到着した邸の扉を開けば「気になる材料が有れば持ってって良いよ、同じアーティストなら協力してあげる」せっかくここまで来たのだと言う思いは勿論だが、珍しく何かを作ることを好んでいる人物と出会えたと言う事が単純に嬉しくてアトリエの扉を開けば「どうぞ」と一声を掛けて。買ってきた荷物を下ろせば細々としたパーツを纏めているトランクを持ってきて「夕日も夜空も、昼間の空だってあるけど、離してたやつはこんな感じ」トランクの中の透明なケースに入れられる水晶を示すと文字通り空を切り抜いて中に詰めたような小さい水晶が数種類あり「夕日はこの辺りかな」夕暮れ時分を示す暖かくて少しノスタルジックな茜色を閉じ込めるケースを彼女に渡し)
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