フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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えー!フラミンゴちゃんって優しくて可愛えやん(彼から語られるフラミンゴの印象を聞けば聞くほど、自分の中の其れとかけ離れていく。驚きの声をあげた後、反論するように言葉を続けたのは兄の恋人をよく思われたい気持ちから。だが、三月兎の言葉を否定するつもりはなく「恋って凄いねんなー」と、結局はその一言に限る。恋人云々に関しては、自分自身では未だ想像が出来ず、彼からの言葉も失礼とは思わずに同意するように頷いてしまうほど。まだまだ幼い心は、ませているとはいえ、好きの違いを分かる程、成熟しきっていない。「三月兎ちゃんには素敵な人を恋人にして欲しいわー。欲を言えば作品の幅が広がるような刺激をくれる人、とか?」ただ単に自分が色々な彼の作品を見たいだけ。特に深い考えはなくさらりと告げ。どうやらレディへの道は遠いらしい。自分でも落ち着きのなさを自覚しているだけに痛いところを突かれ、うっ、と心臓辺りを押さえる。「し、淑やかさは年齢に応じて身につく思う!…多分」威勢良く言い返しはするも自信はなく、最後にぼそりと付け足し。気が楽でよい、と言ってもらえたのは嬉しいものの、女性らしさに憧れている気持ちもある。かと言って無理して優美に振舞っても疲れるだけ。がっくり両肩を落とし「でもお淑やかにしとっても楽しくないねんもん。やれ女の子は優しく穏やかで、みたいな考え古いと思わん?守られるだけやなんて嫌やし、そこいらの男子よりうちのんがよっぽど男気あるわ」つらつら述べる言葉は最早女の子らしさの欠片もない。要は自分はこういう性格なのだ。弟の面倒を見慣れてしまった為、あれこれ手を焼くのは苦痛ではなく、寧ろどこか抜けている兄と弟を養っていくのは自分だ、と思っていたほど。どや、と胸を張って言い切っては、すっきりしたのか晴れやかな表情へ様変わり。手の甲を口許に宛行い笑う姿の美しさに気付いていないのか。時に無自覚とは怖い、とより一層心配は増すばかり。「ちょ、何言うてんのん!自分の顔がどれだけ別嬪さんか知ってはる?もう性別とか年齢とか関係なしに、変態さんが寄ってくるぐらい綺麗やのに!」あわあわと彼の両肩に手を置き、軽く揺するように力入れては、一句一句しっかり喋り、念押しする。防犯ブザーでもプレゼントすべきか、と真剣に悩み出すほど。「ふふ、一緒やね!まだ此処に来てそんな作れてんけど、また見たってな」周りの人物は個性的で次々と創作意欲が湧く為、時間が足りぬほどだ。こくり、と頷き一つ約束をする。そろそろ目的の場所に到着するらしい。彼からお褒めの言葉をもらっては、ニンマリと勝気な笑み浮かべ「これぐらい、へっちゃらや」とVサインを送る)
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