フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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(洗面所との分かれ道で彼を見送った後、ダイニングにて料理を皿に盛り付け椅子に座って彼を待ち。はやく彼に食べて欲しい、と気持ちが急いているためか、僅かな時間も待てないとばかりに手持ち無沙汰に組んだ足の先をプラプラと揺らし、桃色に染まった髪先をクルクル弄る。その色を視界に入れるだけで満たされたような気持ちになるから不思議だ、と”ふっ”と息を吐くように小さく笑い。数分経った頃だろうか、カタリと音を立てリビングに現れた彼に視線向け。思わずといった風に溢れた彼の言葉に、嬉しさが込み上げては、両口角をニィと持ち上げる。身軽に立ち上がり、自分が座っていた席の前の椅子を引いては彼に座るように促し。「そら良かったわァ。ふーちゃんの為に作ったんよ?ようけ食べてくれると嬉しいわァ」両手を腰に当て胸を張って自慢げにそう伝えては、彼が着席した後、自身もいそいそと彼の前の席へと座り。きっとジャバウォックのように、彼もこの料理の事を知らないに違いない。両方の組んだ腕を机の上に置き、少しばかり身を乗り出すようにしては「これな、小籠包っていう料理やねんでェ。このもちっとした皮ん中に肉とか野菜が入ってるねんでェ」と簡単に料理を説明をし。その流れで一つ人差し指を立てては忠告するように小声で付け足しを。「食べる時やけど小さいからて一口でいったら火傷すんでェ?出来立てやからなァ、そん中に熱い出汁が入ってるねん」小さな頃、よく失敗して舌をひぃひぃいわせていた事を思い出しては、「それで何度も痛い目見たわァ」とカラカラと笑いながら語り)
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