フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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ソジュン:(柔らかな微笑みと共に向けられた言葉は心にすっと沁み渡り、漸く出逢えた感動にふるりと体が小さく震える。ぽっ、と頬が赤みを帯びつつ、ディーダムと知った双子の名が耳に届いては、コクコクと女王陛下の言葉に同意を示すように何度か頷き。「二人が僕等ん事見付けてくれて、兄ちゃんの所に案内してくれてん!ディー君、ダム君も双子やし何か運命的なもん感じてもたぁ!」すっかり気分は近所の優しいお姉さんに自慢話をする少年そのもの。育った環境のせいか、または精神が幼すぎる故か、あまりお互いの立場を気にする素振りはなく。隣で姉がヒヤヒヤしているのもどこ吹く風、お喋りな口はペラペラとよく動いて。勧められた椅子に一先ず着席するも、持って来た飴玉を自分の手で女王陛下に渡したく。其れも己の手から彼女の手へ直接。落ち着きなく数分もしないうちにパタパタと椅子から立ち上がっては彼女の元へ近寄り。ポ ケットから取り出したカラフルなお星様の形をした飴玉を両手いっぱいに持っては、そっと大切そうに差し出して。お星様は、正確には流れ星ではあるも、願い事を叶えてくれると聞いた事がある。このような小さな飴玉では効果はないやも知れぬが、彼女の笑顔が安らかであれば良い。そんな願いから星型に拘って。「あんな、僕が元気ない時、兄ちゃんが飴玉くれるねん。これ舐めたら、どんなに落ち込んでてもすっごい元気になれるんよ?其れにお星様は何でも願い事叶えてくれるねんでぇ!」ほわんと口許に笑みを浮かべながら、子供ながらの根拠のない明るい希望を自信満々に語って聞かせ。捧げもった飴玉を彼女が受け取ってくれるのを待ち)
ソヨン:(正面に凛と佇む、清らかな彼女に同じ女性として目を奪われつつ、行われた挨拶に「初めまして、赤の女王様。元アリスやったイ・テファンの家族で、ソヨンとソジュン言います。うちらも、女王様に会えてホンマに嬉しいです」弟の分まで挨拶を行なっては小さいながらも淑女の礼を送り。ヒラヒラと揺れるドレスの裾はふんわりと繊細なギャザーが目を惹き、大胆にあしらわれたレースの何て素晴らしいこと。ぽぅ、とついつい目の前のドレスに夢中になってしまいそうになるも、ゆるりと頭を振っては、弟が話し出した双子の話に同意するように相槌打ち。見ず知らずの地に辿り着き、困っていたところを助けてくれた彼等には感謝してもしきれない。それと同じく、本来ならば彼女の挨拶を先ず済まさねばならなかった所を此方の都合を慮って、気配りしてくれたのが何よりも嬉しかった。女王陛下ともなると国一番のお偉い様、自分の国では考えられぬ寛大な対処に頭は下がるばかり。「お礼を言うんは、うちらの方です。ほんに有難うございます」今一度、心を込めて感謝の言葉を零しては、女王陛下の喜びや困惑が複雑に入り混じった可愛らしい反応にニンマリと笑みを浮かべ。目の前の彼女がもう余命少ない、など考えたくはないこと。然し折角の出逢いに水を差すような事を言いたくなければしたくもない。下がりそうになる眉尻にくっと力入れ、そうとは感じさせぬよう朗らかな表情で、拵えてきたブレスレットを取り出す。パステルカラーのピンクや白色、金色の紐がランダムに編まれ、真ん中にビビットピンクのチャームをあしらった代物で。眺めるだけで笑顔になれるよう、其れらしい色合いで作ったもの。「これ、ドレスには見劣りしてまうけど、一つ一つ願いを込めて編んでん。女王様が毎日笑顔でおれますように、って…」おずおずとブレスレットを差し出すと共に言葉を添えては窺うように上目でちらっと見やり)
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