ナツカン 2017-03-22 22:03:53 |
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「お前なぁ…黙って聞いてればずけずけとふざけた事を言いやがって…」
後から思うとすごいベタなセリフを言っていたようなきがするが、この時の俺は全然気にも止めてなかった。
「なんで朝捕まってたのに解放されてるんだよ!!」
「今更それ!?」
「それだけじゃねぇよ!!なんで会社を辞めちゃってんだよ!!25歳にもなって夢を見てんじゃねぇよ!!だいたいなんだよ秘密結社って!いい大人が言っていい事じゃねぇよ!!精神年齢5歳なのか!?そして夏太郎って名前はダサすぎる!!夏大好き人間か!」
「えぇ…名前まで否定されるんすか…」
「だいたい『夏』って書いて『カン』とは読まねぇだろ!」
「キラキラネームではありがちだよ!?」
ここで息が続かなくなって50メートル走を駆け抜けたように荒い息を、数十秒で落ち着かせる。
「…俺がこんなに辛い思いしてんのによぉ…!なんでお前は能天気に生きられるんだよ…」
「なんで泣きそうになってんだよ…笑わせんなよ…」
一瞬俺の涙に同情してくれたのかと思ったが、このダメ人間は笑いをこらえようと必死になって肩を震わせていたのだった。
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