(『…、やっぱりお前…気に食わないなァ…!』顔色一つ変えない彼女にしろ何処かに伏しているであろう目的の人物にしろ、どうにも自分を苛つかせるようなことばかりしている彼らに痺れを切らしたのか、間髪入れずに勢いつけて地を踏み込み。己にとってはそうでもない、されどその速度は常人の域を超えていた。数秒も掛けず、瞬く間に彼女の眼前に飛び込めば、口角を上げ右手の剣先を彼女の脇腹に向かって刺し込もうと)