匿名 2017-03-14 13:47:49 |
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(確かに顔は愉快そうで口元は弧を描いているのに、自分を見つめるその瞳はその梨の闇のように真っ暗で。確実にこの敵と呼べるこの男を怒らせてしまったということは一目瞭然で。荒くなり始める口調に相手の手に持つ日本の剣。”スピーリーアッシュ”と呼ばれているクロが中々来ないことで苛立っている今、気を抜けば直ぐにでも殺されてしまうだろうと。口の中に溜まった唾液を飲み干せば、妙にごくりという音が響いて。早鐘のように煩い胸の音、本当は恐ろしくてたまらないという感情を悟られないように深呼吸をして落ち着かせて。「……私がアンタに言いたいことはただ一つ。早く帰って」変わらぬ主張を言葉にしながら、静かにそれでもしっかりとした動作で構えを取って。)
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