主 2017-03-13 16:56:59 |
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▽ 物語 ▽
四百五拾年程昔、世は戦国時代と呼ばれていた頃、日本の裏では妖達が慎ましやかに暮らしていた。森の奥深くに住み、人間達に干渉せず、穏やかに暮らしていたある日。西洋で起きた戦争で住処を追い出された妖怪達が日本を訪れる。落ち着いたら彼処に戻るから、それまで置いて欲しいと頼み込んだ西洋妖怪達の必死の懇願により妖達は快く承諾した。西洋妖怪達と日本の妖はお互い手を取り合い、今迄と同じ様に慎ましやかに暮らしていたのだが──────。
ある日の夕方、日本の妖達は食料調達の為に大半が出掛けていた。調達から戻ると自分達が築き上げた村が無い。否、在るには在るのだが、自分達の住んでいた"村"の姿は無く、変わり果てた姿が其処に在った。
住処を空けて直ぐ、西洋妖怪達は傭兵の命を奪い村を自分達の好きな様に変え、自分達のものにしてしまったのである。当然激怒した長を務める女性が反論するも、陽命樹迄奪われてしまった今、今迄の様な力が出せない。日本の妖達は泣く泣く住処を明け渡し、出来るだけ遠くへと歩を進めるしか無かった。───其の胸に歪みを抱え乍…。
それから四百五拾年、現代。先祖返りと呼ばれる存在が世界的に認められる様になった時、ある学校が出来た。『私立逢魔刻学園』先祖返りだけが集まる先祖返り達の為の学園に集った13歳から18歳迄の学生達。実は生徒達は四百五拾年程前に対立した西洋妖怪と日本の妖の先祖返りだったのである。笑い有り、涙有り、シリアス有り、ほのぼの有り────波乱万丈な生活が約束されてしまった学園で紡ぐ物語。
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▽ 付け足し ▽
都心から離れた森の奥ばった方に創られた学校。周りは木ばかりで欲しいものはネット注文(翌日配達)か、週一で買出しに行く用務員達に言伝を頼む。学校の敷地は広く中庭や寮も含まれているが、敷地外に出る為には許可証を事務室から貰い携帯する事。AM09:00〜PM18:00迄しか出られない決まりとなっている。
学園は四階建ての建物で現実に存在する様な白い壁の平凡な校舎。日本の妖の先祖返りは日本家屋を模した寮に、西洋妖怪の先祖返りは城の様な洋風の寮に住んでいる。制服=私服。服装や服飾品、装飾品、染髪等容姿は自由。敷地内での喫煙飲酒は不可(学生達は問答無用で不可)。
大体の物は揃う小さな街の様なイメージ。不自由は差程無いが、個々で感じる不便さは様々有る。
生徒達はあくまでも先祖返りの為、種族は人間。不思議な能力を多少持っていても妖怪達の様な頑丈さや容姿の変化は無い。啀み合うのも仲良くするのも自由だが、誰かを殺めたり過度に傷付ける言葉を掛けるのは禁止。
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