※ 2017-03-05 03:04:28 |
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ノエルの意識が薄れる直前、書室につながる扉が勢い良く音を立てて開かれた。
「何時まで寝て嫌がる、この蓑虫魔法使い!」
扉を蹴破り登場した長身の男性は、新緑の瞳に苛立ちを滲ませ、ノエルを睨みつける。
彼の左手には四つ目牛印の牛乳パック、右手にはそれを注ぎ入れた透明なグラス。
頭上には紺色の立ち耳が、濃紺の髪に埋もれながらも立派に主張している。
「おはようアスト、そして…おや、す…み…」
「だから!起きろって言ってるだろ!昼飯作ったから早く起きろ」
両手の飲み物を書庫の隅にあるサイドテーブルに置き、アスト・ルイスは自身の主、ノエルの毛布を無理矢理剥がしにかかった。
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