……っ? (相手の無警戒な誘いを聞くと、驚きの余りに絶句して。その単純な親切に訝しむ気持ちが湧かなくもない。が、この男からはどうにも嫌な感じはしないのだ。どうせ行くところもない。おずおずと手を伸ばして、彼の手をゆっくりと握り返し。「……いいのか?自分で言うのも……なんじゃが得体も知れん狐耳の女だぞ 」と、手を取ったはいいものの、やはり気がひける。小さな声で問いかけて)