執事 2017-02-18 14:33:12 |
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ヘレナ様は色白で小さい頃から強い日差しには弱かったですね。昔はよく日焼け止めクリームを塗って差し上げました……懐かしいです。
( 風に掻き消されないほどのオルゴールの音が、丁度良く、心に響く。其のメロディは昔を思い出させ、彼女が十歳前後の頃迄は、毎年夏の時期になると全身に日焼け止めを施すのが己の日課であった事を思い出し、いつの歳からか、彼女の方から其れを断るようになってきて。何か手違いでもあっただろうか、と当初は酷く悲しかったが、今思い返せば思春期の始まりだったのだろうと合点がいき。微風に揺れる遠くの木々を見詰めながら、語る様に口にし。花壇の様子が気掛かりなのも、彼女らしく思い、決して口に出せないが愛しさばかりが心に募り「 畏まりました。ご一緒致します。 」紅茶で濡れた唇に目がいってしまいそうになるのを必死に堪えようと、不自然に双眸を背け、自身もごくりと紅茶を口に含んで。 )
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