__すると兎は、誘惑するようにふわっと木に覆われた穴へ入っていった。俺はそれに魅了されたように無我夢中で追いかけた。 「 ーちょ、待って兎...!!うわっ 」 穴から穴へと落ちて行く ー そこは暗い闇の中、俺は気づいたら気を失っていた。 「 んん、此処は。 」 「 不思議の国。アリスが創り出した国。」 兎は淡々とそれを言う。無論、俺はあんぐりと口を開けたまま。