20359 2017-01-03 18:11:39 |
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あぁ、駄目だ
(思わず、小さく声を漏らす。明らかに道を逸れた、どう頑張っても回って戻って来たりする筈のないところを歩いたはずなのに、確かに戻って来ている。不気味な現象ではあるものの、不思議と恐怖を感じられない。自分が何かおかしくなって来ているのをぼんやりと感じる、光の粒子が自分の後をゆらゆら付いてくる。魔力に当てられた頭痛がもう一度戻ってきた。妖精の影響なのだろうか。だったら妖精が俺たちをこうした理由を考えなければ出られない気がする、が、何だか分からない。考えるのは不得意だ。こういうのが得意であろう貴方に声をかけようとして、貴方のらしく無い雰囲気に気づく。「……ノア?」と、あまり名前を呼ぶことは無いのだけれど、立ち止まってわずかに首を傾げ、気遣わしげな声を出す。「何か……大丈夫か?」と、言い回しは上手くは無いが、心配しているらしく。
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