梓野一松 2017-01-02 20:13:57 |
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>カラ松
……。(ネームプレートに刻まれた弟の専任患者である青年の氏名を人差し指でなぞり、苦々しげに溜息を一つ。彼等の間に存在するわだかまりについて、立場上、紙面を通しておおまかな筋は知り得ている。扉一枚隔てた向こう側の様子を此方から窺い知ることも叶わず、浅く息を吐き出せば、入口脇の廊下に背を預けるようにして凭れかかり、ちょうど腰の位置にあたる供え付けの手摺に両手を置いて、弟が病室から出てくるのを静かに待って)
(/いえいえ、とんでもございません。ALL宛の文だったので弟に構ってもらいたい一心で突撃(笑)させましたが、展開上辛み辛かったりしたらバッサリ蹴ってくださっても大丈夫ですので!)
>一松
……、梓野一松くんだよね。体に障ると悪いから、部屋に戻ろっか。俺も着いていくからさ。(恐る恐るといった様子で顔を上げた青年は案の定、弟が専任として受け持っている患者であり。自分の記憶違いでなければ目の前の青年は重度の喘息を患っていた筈。暖房設備が完備されているとはいえ、冬場の廊下で立ち話は、彼の身にあまりよくないのではないだろうか。切れ切れに謝罪の言葉を紡ぐ様子を見るからに、根は真面目で素直な子なのだろうと眉尻を下げ。怯えさせないよう、ゆっくりと伸ばした手で、彼の肩を軽く叩き、病室へ戻るよう促して)
>十四松
ふふ…そっかぁ、迷子じゃなかったのか。じゃあさ、(繋いだ手からじんわりと伝わる体温に口端を緩め、お揃いだとはしゃぐ青年の言葉に口許に浮かべる笑みを深めつつ、改めてぐるりと辺りを見渡してみるも、長く伸びる白い廊下に自分達以外の人影は見当たらず。ともすれば、この温もりを離す訳にはいくまい。依然として繋いだままの手を緩く揺らすと、悪戯を企む幼子のように双眸を細め、時間をもてあます青年に楽しげに一つの提案を。うっかり彼の名を呼びそうになり、若干の間を開けて敬称を付け足したのはご愛嬌)退屈なら俺と遊ばない?今なら十四松…くんの、行きたいトコ、どこにでも連れて行ってあげるよ。どう?
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