梓野一松 2017-01-02 20:13:57 |
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>>おそ松先生
……す、すいません……、…お兄さんか、弟さん…ですよね。てっきりカラ松先生が外科もやってたのかと…、……。(ばっと下げ床へと落ちた視線のまま己へとかけられた声にやはり声色もしゃべり方も大分違うことに気がつけばああやはりもっと様子をうかがってから声を掛けるべきだったと深く後悔し、怒った様子のない言葉に恐る恐る少しずつだが顔を上げると相手の表情を伺い。笑顔を向けてくれている様子にほっと肩をなで下ろしかけるものの、それでも自分の兄弟を扱き下ろされて良い気分をする人はそうそう居ないだろう。俺もキレる。というか兄弟のことがあってこんなこと言っている。いや、そもそもにそうであっても自分も自分で正しくはない行動を取っている自覚はある以上やってはいけないことであるとは解っているのだからしなければ良いだけの話なんだけど…と余計にぐさぐさと罪悪感に貫かれつつあるのをひた隠しつつ目線を下げるようにしては必死に声を振り絞るようにして)……あの。…今の、聞いて良い気分は…しなかった、と、思います。……それは、ほんとに…ごめんなさい。
>>カラ松先生
様子見?……俺もコール押してないし、ってことは仕事の合間にわざわざ?……最低限の業務を全うしてくれたらそれでいいのに…。……ばかなやつ。俺は一葉じゃない…。俺が助かったところで一葉はもう助からないし、…あいつも自責の念が晴れるわけでもないのに…。(相手の話す内容と表情をまるで警戒するようにじっと観察し見つめながら廊下へと戻る足音をさして止めるでもなく見送れば、ようやっとそれが遠くなったと感じた頃にぼふりとベッドへ体を預けてぽそりぽそりと胸の奥の痛みを吐露するようにそう独り言を吐き零すと、それでもなんであいつあんな安心そうな顔してたんだよ。俺は俺だ、一葉じゃない。そんなに喜ばれたって困るし、一葉はもういない。だから俺が助かったところであんたと一葉が報われるかどうかは別件だ。そう思いを巡らせる度に優しかった兄の面影がつい浮かんでしまい、じわと涙滲ませては止まらなくなってしまい思わず呼吸を引きつらせてしまいはっとなれば落ち着かなきゃ引き金にして発作を起こしてしまうと胸元をぎゅうと握り締めるようにしながら)…っ、…やだ、よ…ひと、は…っ。…一葉、が変わってよ…ひとは、が治して貰って、よ…っ。
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