愛無き夜など、

　

　
ねえ…ノクトはさ、オレが聞き分けのいい子だって思ってんの？　だとしたらそれ、間違い。オレだってたくさん我慢してるよ？　いっぱいいっぱい我慢してる。どれだけ辛くても、どれだけ苦しくても、どれだけ寂しくたって我慢してる。だって、ノクトのお願いだもんね。オレ、ノクトが願うならなんだってするから。だから、我慢して待ってた。けどさ、言ってた期間を過ぎてもう10日以上は経ってるわけじゃん？　流石にもう待てないよ。流石にもう、怒ってもいいんじゃないのかなって思うんだ。

でも、怒ったらノクトは心痛くて苦しくなるでしょ？　オレは……ノクトに、この痛さは分け与えたくない。オレが分かち合いたいのは幸せだもん。痛みは要らないの。
だから、結局我慢するしかなくて。


…ノクト、のくと。知らねえでしょ、オレの気持ちなんて。…分からなくていいよ、知らなくていい。ごめんね。言いたいことも思ってることも、ぐちゃぐちゃだ。ごめんなさい。大好きだよ、ノクト。