※お試し投稿。 待つ時間も悪くはないな、と。 そう思っていたのは二年が過ぎる頃までだった。ただの物言わぬ刀剣であった時分ならば高々数年と思えていたのだろう。しかし、審神者によって肉の身体を与えられ、心までもが育まれた今の俺にとっては、高々数年などと一笑に付すことは酷く難儀なことであった。 恐らく、きっと、多分。これが 「寂しい」 という感情なのだろう。