皿の中(短編小説bl)

皿の中(短編小説bl)

餡蜜  2016-12-11 21:12:39 
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昔書き留めていた小説を書き直して載せたり、新しく考えた小説を載せたりする場所。

勿論荒らしはUターン。
BL小説なので苦手な人もバックバック!
感想は大歓迎ですが豆腐メンタルなので批判はご遠慮ください。
文章能力は乏しいです。


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  • No.7 by 餡蜜  2016-12-15 23:52:48 

【怖いものは把握済み】

 容赦なく寮の窓を打ち付ける激しい雨音をBGMに、横になり眠りにつこうとしていた俺を、ベッドへ入るなり背後から抱き締めてくる男がいた。
 恋人である、後輩の達也だ。

 じめじめとした蒸し暑さに寝苦しさを感じていた中、纏わりつかれては寝るに寝られない。
 項にかかる吐息もこそばゆい。
 さらに身体を密着させてくる達也に、いよいよ俺は口を開いた。


「…暑いんですけど。自分の部屋に戻んないの?」

「今日は先輩と一緒に寝ます。今の時期、人肌恋しいんすよ。」

「嘘つけ。単に怖いだけでしょ。」

「怖くなんかないです。」

「あれれ? 悲鳴あげてたの誰かなー?」

「……」

「怖がりなのにホラー映画なんて見るからだよ。お馬鹿ちゃん。」

「…気になるじゃないっすか。ああいうの。」

 ホラーが苦手な癖に好奇心だけは人一倍ある達也は、気になるホラー映画を見つけるとすぐに食い付く。
 そして鑑賞し、心底怖がり、俺に被害が及ぶ。
 なんという悪循環。

「…ちょっ、」

 服の下から達也の手が滑り込んできた。
 さりげなく何してくれてんだコイツは。
 腹部を撫でられ、肌の粟立つ感覚に俺は慌てて達也の手を掴み引き離した。

「なにして…。」

 突如、空に閃光が走った。
 何処かで雷が落ちる音。
 反射的に身体が強張り、達也の手を強く握ってしまう。
 無意識に背後の達也へと身を寄せていた。

 そういえば、雷がなんたらって教室で誰かが話していた。
 今夜の天気のことだったのか。

「暑いんじゃなかったんすか?」

「…暑い。」

「離れなくていいんすか?」

「…達也が怖いっていうから。今日はこのままでいてあげようかなーって。」

 もちろん嘘。
 俺が雷が苦手なことを知っている達也がフッと笑った気がした。

「強がり。」

「うっせー。」

「先輩、可愛いっす。」

「…ほら、お子様は早く寝なさい。」

 目を閉じる。

 …雷鳴は少しだけ怖くなくなったけど、眠れる気がしません。

――――――End

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