教頭 2016-12-10 17:19:00 ID:4c3e4afcd |
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>旭
「あ?」
蜘蛛の子を散らすように人波が引いていく中、たった一人だけその場を動かない者がいた。凶夜は足を止めると、その三白眼が目の前の生徒を捉える。
見た目は茶髪の女、記憶にない顔だった。そしてその肉体から人間とは違う何かを感じ取った。だが、この魔法学園において人間以外の輩が混じっていることは珍しくない。
むしろ人間とほとんど差異のない容姿と堂々たる振る舞いには、関心を覚える。しかしだからといって、凶夜の行動に変化はない。
「どけっつってんだろうが。」
止めていた足が再び動き出すと、怒声を浴びせながら、目の前の旭の肩を掴んで退かそうと手を伸ばした。
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