そんな事を考え食器を洗い終えた茅人と、盛り合わせを完成させた水城が視線を交わしたのは、ほぼ同時だった。 「…お前が聞かれたくないなら聞かないけど、俺にできる事があったら言えよ」 先に発した水城の声は、店内の物音にかき消されそうなほど小さい。 それが故意なのかそうでないのかは分からないが、茅人には届いていた。