YUKI 2016-11-19 22:11:18 |
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「え、それは、今の話とどんな関係があるんですか?」
汐の楽しそうな声に茅人は、冷静さを繕い聞き返す。
(何故、小説を書けない事と、恋愛がつながるのだろう。そもそも、茅人が知る限り、汐はそんな事を言う女性ではないはずだ。ならば何故…)
思考を巡らせ悩む茅人に、汐はある事に気づき急いで訂正した。
「言い方が悪かったみたいだから、訂正するわね。私とある条件の上で、仮の恋人になってくれないかしら?」
そのまま汐は、お願いを詳しく説明してくれた。
まず第一に、汐の得意とするのは恋愛小説であり、デビューの時から今まで、そればかりを綴ってきたらしい。
そして第二に、最近自身の書く小説の基準や世間の恋愛心理にズレが現れた気がしてきたらしく、そのため自身の考えに自信がもてなくなった。
その為、一度初心に帰り恋愛とは何かを知るため、茅人に仮の恋人になってもらい感性を磨きたいと思ったようだ。
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