【小説】新約:カリンさんが通るっ!異世界生活が男女逆転ではじまるてどういうことですか?

【小説】新約:カリンさんが通るっ!異世界生活が男女逆転ではじまるてどういうことですか?

焼きソーば  2016-10-22 20:11:57 ID:f9e4b1cb2
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お久しぶりですみなさん!
すぐに出すなんて言ってごめんなさい(笑)
さて、初めての方には全くわからないと思うので説明を。
この小説は以前出したものを大きくストーリー変更して編集したものとなります。ようするにリメイクです。
いやぁ、感想等いつでも受け付けています!
それでは、早速以下はあらすじです。

中学生男子生徒「有田 浩介」は、授業中に突然異世界へと転移(又は転生)させられてしまった。
……しかも性転換して女子として生まれ変わるというオマケ付きで。

生まれ変わった彼は、1日も立たないうちに有名学園への入学が決まり、安心安全なチート目指そうと心に誓うや否やクラスメイトが誘拐されたり戦争が始まったり、マジでどんだけ不幸なんだ!?

気弱最弱クラスメイトや、【超能力】使いの剣士達と言った個性が強すぎる仲間達とともに、今日もトラブルフラグをねじ伏せていきたいと思います!

《これは異世界に行き魔法使い「カリン・イース」としての人生を迎えることになったとある中学生の、波乱万丈な日々を書いた物語である》

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  • No.1 by 焼きソーば  2016-10-22 20:14:02 ID:f9e4b1cb2

ここで書いていらっしゃる他の方のより、だいぶ長いのになっちゃいそうだなぁ。
ってなことで、第一話はじまりです。

【第一話 突如異世界に飛ばされたようです】


突然なんだけど、僕【有田 浩介】が通う中学校には【授業開始二分前黙想】というものがある。これは椅子に座り、目を閉じて精神を統一させ、次に受ける授業へ心を切り替えたり集中するというもので、先生達によると、古くから受け継がれてきた伝統……なのだそうだ。

まぁ、そんなこと言ってても所詮は目をつむるだけ。男子はゲームの内容や休日の友達との過ごし方を考えていたり、女子はLINE等の会話を思い出したりしてるだけなのであまり意味がなかったりするがそれはおいておいて。

んで、そんな黙想中で目をつむっている僕の目の前に広がっているのは真っ暗な景色だけのはずなのだが……

「ここは……どこなんだ?」

僕が今目にしている景色。
それが僕を混乱させている原因だった。

青い空、白い雲。ゆったりとした流れの小川に、遥か彼方地平線の向こうまで続くだだっ広い草原。遠くに見える山は天空まで伸びるほど高く、目の前の村には見たことのないような生き物が柵の中で鳴き声をあげている。

超ロハスなその光景は、魔法で作られたかのように気味が悪いほどに美しかった。

「本当にここ……どこ? 明らかに日本じゃない……よね」

日本の殺伐したビル群とはまったくかけ離れた光景。
未開発の山間部でも見ることができないような景色。

次の授業は理科だったはずだ。
屋外授業でもこんな光景を見ることはまずないけど、室内なら尚更ない。
あ、もしかして先生が僕らが目をつむっている間に薬品の取り扱い間違えて睡眠薬みたいな効果出しちゃって眠っちゃったとか?

それならLet's検証!

「………痛いし」

ちょっとほっぺたをつねってみた……痛い。
夢ではないってこと……? いやいや、まだだ、まだだ!

急いで僕は近くの小川に駆け寄って手を水に浸す。すると……

「あー……ぬるい」

ぬるかった。
天気がかなりいい日の、昼まえの学校のプールくらいの温度だった。
……というか、例えが自分で言うのもなんだけど適当だな……

さて、検証結果から考えてこれは流石に夢ではなさそう。
まさかVR見せられてるわけでもないよなぁ?

科学が発達している今のこの世界の中で、こんな景色が見られる場所なんてそうそうない。
少なくとも日本だけに限っていうならば、おそらくはあり得ない。

「もしかして……ここは『地球』がある世界じゃない?」

『人の考えつくことは、絶対にあり得ないことはない』みたいな言葉を、誰か有名な人が言ってたよね?
それに今の日本の一部の間では「違う世界に行く・飛ばされる」という【ファンタジー】のジャンルが人気だったはずだ。

もし、自分が今違う世界にきているのだとすれば?

そうすれば、見たことのない景色も、夢ではないことも全部辻褄があってしまう。

「そんなぁ……ここ、異世界ってこと?」

信じたくない。いや、だってさ。ああいうファンタジー系統のやつは自分と全く関係がない二次元の主人公が頑張るのだから面白いのであって、運動神経とか悪くて度胸もない自分が体験するなんてもってのほかだ。

まぁひとまず自分の体の確認をしよう。顔はどうしようもないからまずは服とか確かめよう。うん。
そう思ってゆっくりと下を見ると……

「は、はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

自分が着ていたのは、何処かの物語に出てくるようなお姫様がきているような服だった。
分かる? あの白いヤツ。無駄にヒラヒラみたいなのがついてる白いドレスっぽいやつ。
そういえば、さっきからなんか声が高い気がする……

え、いやな予感しかしないんすけど。
今のこの格好、完全に女性用。
ということを踏まえると、今の僕ははたからみると女性ものの服をきている変人、もしくは……

恐る恐る小川の水を見る。
そこに映っていた自分の姿とは……

スラっとした体型に、腰あたりまで伸びた美しい白銀の髪。
大きな黄色の瞳で、白色の肌。
客観的に見ればそれなりに魅力的なんじゃないだろうかという体の体型。

腕にブレスレッドのようなものがかかっていた。
よく見ると、英語の筆記体で何かが記されている。

そこには……

【カリン・イース】

【ようこそこの世界へ。歓迎しよう】

その文字を見た瞬間、何故か急激に意識が朦朧とし始めた。

「(カリン……?)」

何処かで聞いたことがあるようなその名を思い浮かべながら、僕は地面に崩れ落ちた。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「…………んー…………ん……ん……ここは……?」

目が覚めた。

どうやら自分は寝かされていたらしい。
見知らぬ天井だ……(エヴァ◯ゲリオンネタ)

目を覚ました僕は上にかけられていた薄い布切れを畳むと起き上がった。
ここはどこだろうか? そう思ったその時……

「お、起きたのねっ!」

バタバタバタと、急いで走ってくる音と共にややポッチャリとしたおばちゃんがやってきた。

「…………えーっと、ここは……」
「大丈夫っ!? 怪我とかないっ!? 記憶喪失とかじゃないっ!?」
「いや、えーっと、あのぅ……」

女性は手を慌てて振り、青ざめた顔で大きな声をあげる。

「あっ! し、失礼しました! 怪我はありませんでしょうか! 突然貴女様が外で倒れておりまして……」

えーっと……なんだこの人。突然喋り方が変わったぞ?
倒れてたってことは、気絶してたってことか……あまりのショックに。
いや考えてみてくれる? 突然自分が見知らぬ世界に立ってて、よくみれば性別変わっていた……なんてことが起きたらどうなるか。そりゃショックでしょ。

だってこれからどうするって話でしょ……
まずトイレは女性用の方いかなきゃだし、お風呂なんて個室がない場合終わりだよ!?
あ、この僕有田浩介はその他男子諸君とは違いそっち方面には全く興味がありませんので悪しからず。

「あー……うん、はい。怪我はないです……はい」
「は、はいっ!」

よほど緊張していたのだろうか、おばさんは顔にびっしりと汗を浮かべている。
……というか、顔近いっ! 顔っ!

「ちょっとお尋ねしてもよろしいでしょうか?」

僕はそういうとベットから起き上がり、おばさんに話を聞くことにした。

◆◇◆◇◆◇◆◇

「……ということは、ここは【王国第二十三開拓村】であり王国の領地なのですね」
「はい、そうです。ここからずっと北に行けば、王都があるそうです」

あれからしばらくずっと話を聞いていたが、その内容はかなり驚くものだった。
まずここは【アルファス王国】の辺境の村であるということや、魔法やモンスターの存在。それに地理的なことに、世界共通のお金の単位や人種についてだ。

流石に魔法やモンスターについての存在はこの世界では当たり前だったようで少し怪しまれたが、とりあえず問題はナッシング。

「と、ところで貴女様は……」

話を聞いていてわかったが、どうやらこのおばさん、僕を貴族か王族の家系の娘だと思ったみたいだ。
うんまぁ、仕方ない気もする。ラノベとかでは、村の人は王族や貴族なんて見たことがなくて、豪華な服装をしているだけでそう思ってしまったりってことはよくある……んじゃないかな?

「ぼ__私は旅人ですよ。ただの……ね」

危な。一瞬ぼくって言いそうになったし。僕っこキャラではないんだ……。まぁ、そう言ってかっこよく部屋から出ようと思ったのだが、一つ気付いた。

(泊まる場所とかないじゃん)

何時の間にか時は夕暮れ。もう異世界にきちゃったんだから諦めて頑張ろう精神でとりあえず王都を目指すつもりだったのだが、流石にモンスターがいる世界は危なすぎる。未だ自分の能力的なのも分かってないわけだし。

しかたない、おばさんに言ってどうにかしてもらおう。そう思った時だった。

「メルさんー。メルさんーって、ありゃ?」

眼鏡をかけた、スーツっぽい姿で高身長な黒髪の女の人が、家の前で私を見て立ち止まった。

「…………魔力量は多いわね。顔は貴族一覧には載ってない新顔ね……」

突然何かを呟き始める目の前のいかにも営業マン風の女の人っ!
その人はじっと私を見て……

「よしっ! 学園に入れるか!」
「へ?」

その言葉から、私の波乱の日々が始まった。

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