美味トマト 2016-09-29 02:10:13 |
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「主力戦艦」へ愛をこめて
「宇宙戦艦ヤマト」は日本SFアニメ界の聖典ともいうべき作品である。魅力的なメカニックが戦いを繰り広げるそれは、主題歌の歌詞にあるように「戦う男、燃えるロマン」を感じさせる魅力的なものであった。シナリオや設定の不整合や齟齬も多いものの、素晴らしいアニメであることは言うまでもない。現在でもリメイク作品「宇宙戦艦ヤマト2199」「宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士達」が製作されるなどその人気は衰えることなく、庵野秀明や出渕裕などの名だたる重鎮にも多大な影響を与えている。
そんな宇宙戦艦ヤマトに登場するメカニックの中で、一際引き付けられて止まないのが劇場版「去らば宇宙戦艦ヤマト」、アニメ第二期「宇宙戦艦ヤマト2」に登場した地球防衛軍所属の「主力戦艦」である。
固有の艦名すらなく、名ありのキャラが乗ったわけでもない、あまつさえやられ役が板に付いてる一見地味なこの兵器であるが、実に味わい深い存在である。
設定上では前作における地球防衛艦隊とは比べ物にならない強力な戦艦であり、主砲は主役メカたる宇宙戦艦ヤマトのそれと同等の威力があり、敵艦を一撃で粉砕しているほか、艦首には決戦兵器波動砲を備えるなど劇中の活躍に反し優秀な兵器である事が窺える。
また活躍の場が決して無いわけではなく、ことに宇宙戦艦ヤマト2においては新型戦艦アンドロメダの指揮の下地球防衛艦隊唯一の勝利をあげている。前衛のヒペリオン艦隊が全滅するなどの不覚もあれど、前作での弱体ぶりからは比較にならない活躍と言えよう。
そして何よりはそのデザインである。量産型としてのシンプルさと戦艦らしい力強さが絶妙に表現された、デザイナー宮武一貴氏のセンスが光る逸品である。
そしてリメイク版「2202」にあっても、「ドレッドノート級」の名で今後登場予定だというので、期待が止まらない。
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