YUKI 2016-08-21 01:55:44 |
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「お店まで送ります、もうすぐ暗くなりますし」
天宮の言葉に藤白が空を見上げると夕焼けのオレンジが、夜の闇と僅かに混ざり合い始めている。
ここで断るのは失礼になるだろうし、確かに暗い道を今の藤白の体調で歩くのは不安だ。
「はい、では、お願いします」
「では、行きましょう」
藤白の素直な返事に、天宮は優しく声をかける。
そんな二人の帰り道は静かなものだった。
それでも聞きたい事のあった藤白が沈黙を破る。
「あの、さっき看護士さんに言っていた事なんですけど」
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