月 2016-08-05 23:20:23 |
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その姿にため息をつきラビはドアへと向かい言う。
「ユウが何を考えているのか、お兄さんにはさっぱり分からないさ」
その声に僅かに反応した神田は、去り際のラビに声をかけた。
「そのうち分かる、そうだな、次の任務を終えた時お前が生きていたら教えてやっても良い」
月明かりが逆光となり神田の表情はよく見えないが、その口元には僅かな笑みが見えた気がした。
「へえ、じゃあなんとか生きて帰れるよう頑張るさ、その時のためにな」
いつもの笑みを浮かべ立ち去るラビの様子は、どこか楽しげであり、その後ろ姿を見送るのは月明かりと供に佇むハロウィンの魔物、神田ユウだけであった。
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