月 2016-08-05 23:20:23 |
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ラビの鎖骨の辺りにあるのは、世間で言う『キスマーク』なるものに見える。
おそらくそれは、ラビだけではなく、他の人達から見てもそう思えるだろう。
そんなラビの言葉をよそに、神田は微笑し視線を窓の月に向け言った。
「その程度にしてやったんだ、感謝しろ」
「な、こんなん他の奴にバレたら…」
先程まで熱を帯びていたラビの体は急速に冷め、冷静さを取り戻していく。
「俺は知らん」
上着を着直し、神田の指先が部屋の鍵を開ける。
「知らんって…酷いさユウ」
ラビ自身も衣服を整え終えるが、その声には哀愁が漂う。
その間も神田は何事もなかったかのようにベッドに腰を下ろし、先程の任務の書類に目を通していた。
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