十月三十一日の夜。 俺の部屋には狼が現れた。 誤解のないよう説明するが、教団内の俺の部屋に入団してから今まで、狼が現れた事はない。 なのに俺の目の前にはよく分からない獣が居る。 狼の格好をした馬鹿な兎という獣が。 どうやら俺は疲れているらしい。 ***