月 2016-08-05 23:20:23 |
通報 |
「これ…、バレンタインの…」
リボンにはバレンタインのメッセージカードが、刺さっている。
アレンが神田の表情を確認しようと顔を上げると、神田は顔を見せまいとアレンを抱きしめた。
「黙って受け取れ」
小さくこぼした神田の声には、羞恥のようなものが感じたが、アレンはそれについては触れないでいた。
「開けてみていいですか?」
嬉しそうに微笑み訊ねるアレンの声に、「好きにしろ」と抱きしめた腕を解きまだ薄紅に染まったまま目線を逸らし、神田は言う。
神田の手から離れ、アレンはベッドに腰を下ろし、赤いリボンを丁寧に解く。
蓋を開けてみると、中には小さなショコラが八つ程入っていた。
「綺麗ですね、食べるのがもったいないな」
トピック検索 |