ほうじ茶 2016-08-05 13:41:14 |
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( 200mを5本。走るのは好きだけれど、走った後の疲労とこのジメジメした空気を思うと憂鬱だった。立っているだけで流れる汗のせいで髪は張り付くし、なんだか独特な土の匂いもする。小さく深呼吸をして気を取り直しスタートラインに立つと、額に滴が落ちてきた。空を見上げると、いつの間にかどんよりと曇っている。雨か、と思った矢先に、雨足は急激に強くなってきて。グラウンドのもう半面を使っていたテニス部も、突然の大雨に慌てているようだ。コートやボール籠を片づける後輩達は、嫌そうな顔をする余裕も無く駆け足だ。「先輩、早く入らないと濡れますよ」そう声を掛けてきたのは1つ下の後輩で、私よりも余程足の速い彼は、先週負った怪我のせいで見学をしている )うん、中入ろうか。( いつの間にか皆屋根のある所へ避難していて、私は後輩が頭にかけてくれたブレザーに守られながら駆け足でそこへ向かい )
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