灰神楽カルタ 2016-07-29 13:41:19 |
通報 |
>>オリジナル 【神威 桜花】
…いつまでたっても賑やかな奴らだ。
(校舎に夕日が差す時刻、既に他の生徒は帰宅し昼間の賑やかな様子は何処へ行ったのやら静寂だけが漂っている、ある一室を除いては。机が円卓上に並べられ窓から入ってくる光が微妙な影を生み、さらに揺れるカーテンが作り出す幻想的で現実的な光景が浮かぶ空き教室。そこでは今まさに学園の平和を守るため、といういかにもヒーローごっこに当てはまりそうな会議が行われようとしていたのだが、些細なきっかけで討論が始まりそこから取っ組み合いが、さらには乱闘が繰り広げられ、目の前の光景に目を瞑るように思わずため息を一つ。リーダーとして君臨している彼女は毎度恒例のように元気すぎる仲間達に手を焼かされる。どうしたものかと思考を巡らせていると耳を貫くような破壊音でそれは遮られ。嫌な予感しかしないがゆっくりとそちらを向けば案の定壁に巨大な穴が開き、その少し手前では苦笑いを浮かべた同士たちが目を泳がせている。満面の笑みを浮かべるほど怯えた様子で震えているが構っていられる余裕はなく、地上で最も恐ろしいであろう笑顔を向け指を鳴らせば自身の周りからは何処からともなく淡い光が溢れだし。それを操るようにもう一度指を鳴らす。その音が合図だったかのように光が一斉に舞いだし教室中を包んだ、かと思えば一転に凝縮し先程開いた巨大な穴へと一直線に向かい、目が痛くなるほどの光を放つ。皆一斉に目を瞑るなかその光景をしっかり見届け、終わりを告げる合図を鳴らせば一瞬にして光は消えていき。仲間達が目を開ければそこにあったはずの穴はなくなって以前の綺麗な姿に戻っており、目をぱちくりさせ一瞬の後にはしゃぐ同士を見れば調子のいい奴らだと二度目のため息をついた)
トピック検索 |