匿名主 2016-07-20 21:25:21 |
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(治ってしまうのが嫌で風邪薬は飲んでいないはずなのに、相手の手で頭や背中を撫でられるだけで頭痛も息苦しさもすうっと治まってしまい。力無くへたっていた翼もゆっくり持ち上げられるようになると相手を包み込むようにその体へぺたりとくっつけ、今度は全身で甘えを見せるのは風邪が治ってしまったらこんな風に相手を貪欲に求める想いを剥き出しにすることが出来なくなるかもしれないと考えてしまうからで。相手を縛ってしまいたいという願いはただ強く抱かれることでうやむやになってしまうものの、腕に込められた力からは大きな後悔と愛情が伝わってきて「稜様。ちょっと、苦しいです…」くぐもった声を上げるが言葉とは裏腹に表情は幸せそうに緩ませて「…あの時、稜様に叩かれて…ちょっとびっくりしたけど、嬉しかったんです。あんなに心配して、ちゃんと叱ってくれた人なんていませんでしたから…」今ではあの痛みさえ愛おしいと、それは口に出さずとも相手の後悔を和らげるために偽りのない本心を告げて。熱を持った肌は舌が動いたり止まったりするだけでぞわぞわと敏感に反応し、いつもとは違う感覚に翻弄されながら相手の返事を聞くと「そう、ですか…気に入ってもらえてたら、ぁ…っ」しょんぼりと眉を下げ、他の女性には無い、自分だけの傷を気に入ってもらえていたなら自信が持てたのにと零す言葉は甘い声に掻き消され。発熱で潤んだ瞳や赤く染まった肌のせいですっかり出来上がったような表情になっているというのに、舌が耳に触れるとますます拍車がかかり「――稜様…寒い…っ」熱い吐息を零しながら堪え切れずに抱きつき、くらくらする眩暈の中でまた相手の体温をねだり)
(/連投すみませんでした…!)
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