匿名主 2016-07-20 21:25:21 |
通報 |
(理性をも溶かす高熱に任せて想いの丈を打ち明けたは良いものの、自身の願いは見方を変えれば大好きな相手の身も心も不健全なまでに侵したいという酷いもの。病のせいにしても拭いきれない後ろめたさにふっと目を伏せると後は咳とかすれた吐息以外何も聞かせず黙っていたが、相手も頑張ると。自分のこと以外考えられないようにしてくれと囁かれれば驚いて顔を上げ「――はい…!頑張ります、何でもします…!」ただ受け入れられただけではなく、どこまでも一緒に堕ちていこうとまで言ってくれたこと。それが何よりも嬉しくて嬉しくて、相手に触れる指先を寒気ではなく歓喜に震わせると無論努力は惜しまないと頷き「その為なら――稜様の為なら、角も、翼も取ったって構いません。稜様が稜様以外の人を見て欲しくないなら、飯島様のことも…お父さんとお母さんのことも、忘れます。だから稜様、稜様に大好きでいてもらえる私になれるように、たくさん命令してください…」価値ある龍族の証も、思い出深い知人も大切な家族さえ相手に愛してもらうためなら捨ててみせる。相手を堕としてしまう代償のように訴える言葉は本当は自分が相手に贈られたい言葉なのかもしれないが、無邪気に微笑む瞳は涙のせいかお構いなしにきらきら純粋に輝いて。1番、他の女性が相手の心に入ったとしてもその立ち位置は自分だけのもの。真剣な言葉と眼差しに少しだけ心が和らぐが、安堵にはまだ足りず服を脱ぐ相手をぼうっと見上げ「でも――んっ…!」先に言葉を続けた相手にキスをされると反射的に受け入れてしまい、ぬるい舌を懸命になぞっていれば次第に暗い感情も何もかも混ざり合う熱に溶けていき「…ちゃんと1番ってわかるまで、やめないで…溶けちゃうくらい、暖めてください…」暑い、熱いと蕩けそうになる頭からやっと一言紡ぎ、あとは降り注ぐキスに溺れて身を委ね)
トピック検索 |