匿名主 2016-07-20 21:25:21 |
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(あれほど大変なことに巻き込まれても平気だと笑う姿に「…稜様は強いんですね」目を細めて呟いた通り、相手が体も心も強いことは知っている。けれど同時に慣れていても痛いものは痛いということも知っているため、頭を撫でられればお返しのように傷口を優しく撫でて。やがて促されるまま向き直るとただのぼせたのではなく、ずっとくすぐったがっていたせいでほんのりと赤く染まった顔で相手を見上げ、触れていた手で相手の手を引けば自分の胸の下に添えさせて「――他の傷は良いですから…ここだけ治療してください。稜様に触ってもらったら、痛かった事も、怖かった事も…きっと全部忘れられるから」そこには連れ去られる時に殴られた痣が一際くっきりと浮かんでおり。相手に一番消し去って欲しいのはこの傷だと、語ることであの時の感覚が蘇ってはまた瞳を陰らせて)
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