松野一松 2016-07-17 16:38:39 |
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一松>
いちま、―――ああ。無事だ。一松の方こそ、(思いもよらぬ邂逅に綻ばせていた頬は背後から響いた物音に色を失い。手の内から身を翻した黒猫が物影に隠れる様を見届け、来訪者が兄弟の誰かであるなら逃亡、ないしは応戦する心持ちで立ち上がって背後に向き直り。そうして瞳に映った懐かしい姿に、小さく唇が震え、安堵の念が沸き上がる。たった数時間離れていただけだというのに、幾日振りに再会を果たしたような感覚に陥るのは平凡なニートである自分達が命を狙い、狙われる、常ならば有り得ない状況下故に。此方に歩み寄る見慣れた紫に張り巡らせた緊張の糸がほどけていくも、距離が縮まるに連れて明らかになる弟の全貌に息を呑み。乱れた髪、荒い息遣い。胸元を掴む拳の力強さと裏腹に、浮かべる表情は心許ない。己を探して駆け回ってくれていたのであろう弟へのいとおしさとここまで無理を敷いてしまった自分自身への不甲斐なさに胸が詰まり、紡ごうとした言葉は不自然に途切れ。代わりに弟の背に両腕を回して、叶うならばその温もりを引き寄せて、抱き締めようかと)……すまない、俺の不注意ではぐれてしまって。一人で心細かっただろう。
(/いえいえとんでもございません…!参加許可有り難う御座いました。質問の回答についても了解致しました。それでは不束な背後とPCですが改めてよろしくお願い致します!)
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