匿名 2016-06-05 09:54:02 |
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_良かった。…実はこういう飲みの席は苦手でさ。忘れてて言うのも何だが知り合いが居てくれると助かる。__それにしても10年か、早いよな。
(色好い返事に安堵から息吐くように一言、次いで先輩が職員室に残る教師たちに飲み会の声がけをするのを目で追いつつ最後に相手を見て微かに苦笑を零しては、少しの間をおいてなにげなく視線を遠くに移す。そして先程相手が言いかけで終わった年月の重さを噛みしめるような、それでいて特に会話の続きを求めるわけではないしみじみとした声色で呟いて。_10年。相手はどんな時を経てきたのか…。他人にさほど興味を抱かない自分がこうも気にするのはやはり偶然の再会のせいか、はたまた淡い記憶よりも大人びた相手が見せる柔らかな表情が落ち着くからか…_、頭の中に浮かぶ問いかけも酒の席でなら気軽に聞けるだろうかなんて考えたところで、思いの外自分の世界に入り込んで黙りこくっていたことに気づいてはゆっくりと相手に視線を戻して。
あ…そうだ。その、俺ここに越してきたばかりで店の場所分からないから、迷惑じゃなきゃ案内してくれないか?仕事、手伝えることあれば手伝うから。
(級友とは言え少々図々しい申し出かと控えめに問いかけつつ、相手のデスクを探すように視線を彷徨わせ。)
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