xxx 2016-05-20 12:45:36 |
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(何とか男の気を引くことは出来たがそれは相手も同じ。
相手の態度に気をよくする男もそうだがどこか乗り気の相手に苛立ち、これ以上男に近づかせるものかと男に身体を少し密着させ「ではこの後、祭りの手筈について共に話し合いませんか?」と“共に”を強調し甘みを含ませ言うと意味ありげに男の肩に指先を置いて。
勿論酒を飲み交わすだけのつもりだが、男が迷いつつ頷くのを見てはさも嬉しそうに微笑み相手を除け者にするようにして。
その後、相手だけ翌夜の祭りの時間に落ち合い、ひとまず自分は屋敷に残ることになれば他の護衛が相手を戸口まで送り出すのに自分もついていき、護衛が中に戻ったのを確認したところで帰ろうとする相手の腕を掴んで無理矢理近くの路地に引き込むと壁際に追い込んで。
「あんたはこの取引にこれ以上関わるな」
(単刀直入に先程の色など微塵も感じさせない冷たい声で言い放っては、「だいたい…、」と何か言いかけ頭を抱えるように額を抑えて苛立たしげに表情を歪め。
「…あんな見せ物みたいに能力を使うなよ」
(額から手を離し視線を地面にやっては力なく述べる。
相手が能力をどう使おうと勝手だが、相手が過去に見世物小屋で苦しんだ経緯を想うとやぶさかではなく、増して下心のある男がこれ以上相手に近づくことは心配で。
しかし本心を明け透けに語れるほどの素直さは持ち合わせておらず、鋭い視線を相手に向け。
「兎に角、あんたに取引はさせない」
(冷ややかな声ではっきりと告げては、踵を返して屋敷に戻っていき。
(その夜、男との話し合いを終えた後、やることがあるからと自宅に戻っては、祭りの夜どうにか相手を男から避けられないか考え、身勝手な感情が相手の仕事を邪魔していることを自覚しつつ、隙を見て相手を眠らせるための身体には無害の睡眠薬を用意して。
(一方、自分の組織。祭りの朝になって相手が参列することを知っては、相手が問題を起こせば取引が破断になると考え。
すぐに脳を麻痺させ錯乱させる薬を用意するとそれを飴に見立たせ街へ出ると犬と遊んでいる子どもに声をかけ『お嬢ちゃん、この飴、今日の夜に見られる狼さんに上げてごらん。面白いものが見られるから』と。
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