xxx 2016-05-20 12:45:36 |
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(相手の協力のおかげで女教師を救出でき地上に出ては、そのまま一人になるのも怖いだろうと今夜は自宅の空き部屋に泊めてやることにし、部屋を準備して空腹も考え軽食を用意して。
『ありがとう…。ねえ、さっきのあの人。変わり者なのかしら』
「…え?」
『だって、ほら。これね、私が食べるのを拒否してたら持ってきてくれたのよ』
(そういう女の手には綺麗な花形の菓子。子供向けにしては上品なそれは孤児荘の子どもたちのために買ってあったとは思えなくわざわざ買ったのだろうと推察し、「不器用なんだよ」と僅かに眉を下げ小さく笑んで。
『……ねえ、菊さんとあの人って敵同士なのよね?』
(女教師の問いに先程の相手の言動を思い返し、自分の中で徐々に膨れ上がっている相手に対する疑念がまた濃くなり表情を険しくして。
『菊さん?』
「いや、何でもない。食べたら今日はもう寝るといい。明日の授業は休んですぐ自分の組織に報告に行けよ」
『いやよ。私から組織に菊さんにも迷惑掛からないようにうまく言っておくわ。私これでもお気に入りだから大丈夫よ。だから授業はやっていくわ』
(まっすぐ此方を見てくる女教師。こうなったら意見を変えないというのはこの短期間で熟知したため渋りながらも頷いては「おやすみ」と一声かけ自室に戻るも、考えるのは相手のことばかりで。
(翌日、授業も全て終えて女教師を無事に送り出し明日の準備に取り掛かろうというところ、組織の者が来て招集をかけられては仕方なく拠点へ向かい。
てっきり女教師を勝手に連れ出したことを咎められるかと思ったが、なぜか組織の男は上機嫌で『取引先が女(女教師)を連れ帰った礼に、本邸の場所を教え取引を継続してくれるそうだ』と。
どうやら本当にあの女教師が上手く話を進めてくれたらしく、相手がそのせいで殴られたとは知らず少し安堵して。
『にしても、あの野郎(相手組織のリーダー各)勝手に乗り込んできやがって。まだ腹の虫が収まらん』
(苛立たしげに声を荒げかと思えば乱暴に一枚の紙を渡され、開いてみると見慣れない銃の取引先が記されていて。
『そこは相手組織が目をつけてる新しい取引所だ。そこの所有主が護衛を探しているから、お前が先に取り入って相手組織との契約を阻止するんだ』
(また面倒な意地を張って…、と内心呆れるが断ると更に厄介なため仕事を引き受けると早速紙に記された場所へ向かって。
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