xxx 2016-05-20 12:45:36 |
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( 話が終わったのであろう相手の姿に気付き、その誘いに内心喜んでいたが数ヶ月の溝か何なのか表情には出せないままこくりと頷いて。
子供達に別れを告げそのまま寺子屋を後にしては特に何か用事がある訳でもなくふらふらと街を彷徨い。
この街にも外国人はかなり増えたし、服装から文化から大分変わった。
刀を下げる者すら少ない上に銃の取り引きや輸入が増えてからは、侍はいなくなったと言っても良いくらいだろうか。
孤児荘への道のりをやや遠回りしながら帰っていた所、通り沿いの川にて自分と瓜二つの青年が孤児荘の子供達と釣りを楽しんでるのに気付き足を止めて。
『あれ、ほんとに帰って来てたんだ』
( 顔立ちは同じと言えどそのコロコロとした表情の変わりようは別人、クスクス笑いながら歩み寄って来た兄に「あぁ、昨夜帰った」と短く返す。
暫くあちらでの暮らしなど他愛もない話を交わすも風が吹いたのと同時に兄が薄い笑みのまま表情を止めては1枚の紙を渡してきて。
『銃の取り引きが盛んになってるから、暗殺業も中々難しくなって来てね。爛も好い加減銃の扱い学んだ方がいいんじゃない?』
「あっち(米国)で何度か教えられたが肩への反動でかくて好きじゃねぇんだよ、俺はこれ(刀)のが慣れてる」
( 紙を受け取り開き見るとどうやら自分の所属してる組織で起こってた事やこれから頼まれるであろう依頼の数々が記されていて。
組織での変化の文のとある一行で目を止めては兄に向き直る。
『うん、そこ菊が所属してた組織だよね。一悶着あったみたいで敵対になるってさ』
「……………」
『爛の組織にとって困るのは、彼処さん(相手の組織)は銃に優れてるからねー。その分銃の取り引きとかあんまりしてなかった爛の組織にしてみれば大焦りってとこじゃない?』
( 面倒な事になったものだと眉間に皺を寄せるも、取り敢えず今宵の密会には帰って来た事を知らせる為にも参加しなければならない為その時にでも組織の事を聞こうと。
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