フルムーン 2016-05-03 02:16:08 |
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その日の時は何とも早く過ぎて行った様に感じた、何せもう夜である。
「さ、お食べ。」
青年は部屋で食事を摂る様子、そろそろ僕も腹が減ってきた。
ふと差し出されたのは青年の食事から選りすぐったおかずの数々、これはなかなかの馳走だ。
昼食べた物とは桁違いに美味と感じる。まあ、芋の煮た料理は何とも気味の悪い食感だったが、味は悪くない。
僕は余程美味そうに食していたのだろうか、青年は嬉しそうに小さく笑みを溢した。
「紫苑を見ていると、食事が美味しく感じるよ」
それは誠に良い事である。
しかし、僕を見ていると。という言葉がどうも引っ掛かる、まあ飯が美味い事に免じて目を瞑るとするか。
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