僕は今日をこの青年の部屋で過ごす事に決めた。やはりまだ信用しきれる訳もなく、僕は相変わらず距離をとった所に鎮座していた。大人しく息を潜め、この青年の行動を見張る。この頃の僕には想像なんて出来なかったが、今で言う探偵の様な気持ちであったのだろうと思う。よく見れば青年は分厚い布の上に腰掛けている、あれは何だ。ああ、飼い猫が話していた布団という物か。この青年はこんな時間も寝ているのか、なんて寝坊助だ。