絵琉 2016-04-24 20:33:08 |
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とりあえず。普段の朝食だと。焦げて真っ黒になったパンに同じく焦げたベーコンエッグ。熱く沸騰して湯気が立ち上っているスープは混ぜきれてないようで粉末がところどころ浮かんでいるのが見える。サラダはトマトの緑の部分が飛び出て、レタスは適当すぎて大きいものと小さいものの違いが激しい。
食べないと私の料理は食べれないの?って涙目になりながら言ってくるから我慢してるけど、母さんの方がどれだけ上手か...。
「...大変なんだな」
溜め息をつくと、影山は察してくれたようだ。理解していないよりは話が早い。
「ほんとだよ、マジ大変」
もうお手上げだというポーズをとる。嗚呼、こいつに姉さんを押し付けられたらどんなに楽か...
ーーーーーー
放課後。
することもないし、早めに帰るとするか。早く帰れば最近買って放置してあった月刊バリボーもゆっくり読めそうだしな。
「影山ー!」
その声に、反射的に振り返る。でも、こいなやつと知り合いになったような覚えはないんだよな...
「あ?」
同時にオレンジ頭の奴に声を掛けると...目を丸くして驚いている。
「えーっと、影山?」
「影山だけど、何だ?」
最早1日だけどお馴染みとなったハモり。此処までくると流石に驚くことはない。
「影山が2人?......って、君も影山っていうのか?」
「おう、影山静香だ」
「すげえ!苗字被ることってあるんだな」
「それな」
俺らも朝は驚いたものだ。影山なんて苗字、其処らに何人もいないもんな。
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